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  お昼近くになったので、レキシントン街にある「レストラン東京」へ行くことにした。このレストランの礼子ママは私が親しくしている同業者の瀬戸氏の従兄妹かに当たられ、また私の小学校の先輩でもあった。小学校の時は、2つ上で目立つ存在の方であったことをハッキリ覚えている。瀬戸氏より電話を入れていただいていたので、礼子ママはすぐに解かられた。やはり昔の面影があり、小学校時代、一生懸命走っておられた運動会の姿を思い出してしまった。
  奥の方には寿司のカウンターが見え、2人用、4人用のテーブルもある。私達3人は入口に近いカウンターに座って、ビールとちらし寿司を注文した。礼子ママは実にきびきびとしていて、入口に近いカウンターの中に入られ、客の国籍、人数を即座に判断され、澄んだ声で"Good afternoon"「いらっしゃいませ」と言われる。30分もしないうちに奥もカウンターもほぼ満席になった。4、5人隣りに座ったアメリカ人は、カウンターが丸くなっているせいかよく見えた。とても端さばきが上手なのには驚いてしまった。10年前、日本レストランはわずかに30軒だったのが、今は"寿司バー"ブームで急に増え、300軒はくだらないとか。礼子ママの心境はおそらく複雑だろうと察する。ちらし寿司のお米は、気のせいか日本産の米よりおいしく思えた。「カリフォルニア米は日本米より旨い」と聞いたことがあったが、実際に自分の口で体験してみるとショックであった。ママに"おもちゃ屋さん"の場所を聞いてレストラン東京をあとにした。
  「シュウォルツ」という有名なおもちゃ屋さんは、五番街のセントラルパークの見えるところにあった。橋本氏や一瀬氏も私も何か子供に買って帰らねばと思っているが、アメリカ製を探すのはたいへん苦労をする。

レストラン東京で・・・左から一瀬氏、礼子ママ、橋本氏、私

ほとんどが日本、シンガポール、台湾、韓国、香港製などで占められている。猫のキティちゃんなどはそっくりそのまま店頭に並んでいた。子供向きの書籍から電気機関車、人形、楽器、歩行機・・・。さすがに筋肉マンはなかった。N・Yのはとバスであるグレイラインは、八番街の54丁目から出発する。ここから歩いて15分はかかる。 やっとのことで組立式の飛行機(アメリカ製)、粘土(イタリア製)、保安官のバッヂ(香港製)を買った。朝のショッピングリストのようにはいかず、案外おみやげを買うのに手数がかかってしまった。

ダミ声と泣き声

  グレイラインの市内観光バスの待合室には、太陽が差し暖かであった。ガラスには陽が反射して所どころ眩しく、汚れがよく目立った。喉が渇いたので私は隣りのハンバーガー屋でCokeを買ってきた。バスは2台止まっているが、私達のバスはどちらであろうか。待合室の中はほとんどが観光客で、私達のような男3人連れのパーティーは見当たらない。